日時:2021年12月8日13:30-15:00
場所:市民会館3F第4会議室
テーマ:おもしろ(興味をもてる)仏像講話その2
講師:古美術仏像研究会・仏像ナビ-ゲーター 樋口 隆秀 様
当時(奈良時代)、地震、日照りなどの自然災害が相次ぎその上、天然痘が広がり、多くの人がなくなった。
そして、国の政治・経済も乱れた。
当時の天皇・聖武天皇は対応策として仏教の布教を図った。
国の一大事業として奈良・平城京に大仏を造ることを決めた。
その一大事業で活躍した僧が「行基」や「鑑真」でした。
その後、両僧は「行基菩薩」「鑑真和人」として現在も崇めたてられている。
その仏教を開祖した「釈迦」や仏像について講義があった。
仏教を開いた人「釈迦」は、紀元前5~7世紀に北インドで
生まれたようです。
若い頃は、派手な衣装や装飾類を身にまとっていたようでした。
その後、出家・修行し仏教を開いたようです。
◇前回(7月7日)の復習
仏教を布教した僧たちは、仏像として現在も崇められています。
仏像には、基本の4つのレベル・種類があります。
(1)「如来(にょらい)」 (2)「菩薩(ぼさつ)」
(3)「明王(みょうおう)」 (4)「天/天部(てんぶ)」
◎偉い順・レベル:如来>菩薩>明王>天部
(1) 如来:仏教では最高位。悟りを開いた人。
会社組織では役員待遇。身は単純で冠などは着けず。
(2) 菩薩:如来の下位。悟りを開くための修行中の人。
会社では中間管理職。
装飾豊かで冠、ネックレスなどを身につけている。
(3) 明王:菩薩の下位。大日如来の分身。
会社組織では係長・班長。
怒った表情で悪者裁きをする。
(4) 天部:インドの神が仏教に取り入られ仏様を守護。 会社組織:社員など。
他、「羅漢」や「高僧」などがあります。
・「羅漢」:お釈迦様の弟子---十六羅漢、五百羅漢など。
・「高僧」:昔の偉い坊さんたち---空海、最澄、鑑真など。
修行で悟ったものとして「四苦八苦」があります。
●四苦
・生きる苦しみ ・老いの苦しみ
・病気の苦しみ ・死んでいく苦しみ
●八苦(上記の四苦に下記の四苦が加わる)
・求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)
・怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)
・愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)
・五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる
苦しみ)
●108つの煩悩
人間の心身を悩まし迷わせるのもが煩悩です。
数の多いことを108(百八)と示したものです。
人体の眼、耳、鼻、舌、身、意の六根のそれぞれに悩みが六つあって6X6=36。これを過去・現在・未来にそれぞれ配して
36X3--合計108とする一説があります。 また、四苦:4X9 =36 八苦:8X9=72 36+72=108とも言われます(先生から)。
悟りの境地に入る状態(死去する)は「涅槃・ねはん」と
呼んでいます。
涅槃図には多くの内容が含まれています。
釈迦が沙羅双樹 (さらそうじゅ) の下で亡くなる情景が描かれ
釈迦の頭は北、顔は西、周囲に諸菩薩 (ぼさつ) や仏弟子など
集まって悲しんでいる状況になっています。
"スジャータ"もいます。
京都の泉涌寺(せんにゅうじ)のある仏像「三世三尊仏
(さんぜさんぞんぶつ)」が祀られています。
*三世三尊仏とは、現在を表す“阿弥陀如来”(左)、
過去を表す“釈迦如来”(中央)、未来を表す“弥勒如来”(右)の三体の仏で、三世にわたって人々を守護しているそうです。
傾聴中の受講生!!!
★☆★仏像をより楽しむための心得★☆★
「仏像の見方」:下記の3点を考え鑑賞しよう!!
(1) 美術的な見地から鑑賞
(2) 様式的・歴史的な観点から鑑賞
(3) こころ・心情的な見知で鑑賞
◎●より楽しく仏像を見るには●◎
・訪れる予定のお寺、仏像などの情報を前もって知っておこう!!
・お寺、仏像へのお祈りなどのマナーは事前に知っておこう!!
・仏像の持ち物(冠、飾りなど)やポーズ(指の表現、しぐさなど)にも注意しよう!!
・自分自身の観た・思った感じを撮影写真とともにメモしてはどうでしょうか!!
さあ、仏像探検にでかけよう。まずは、枚方から。そして、興味ある友人たちと語りあいましょう。
「後記」
前回(7月7日)の講義から早や5カ月が経過し、今回、”2度目”の「おもしろ仏像講座」を受講できました。
学べば学ぶほど、奥が深い仏像講座でした。が、まだ、十分ではないですね。独学もよし、ツアーに参加また、今回のように、
先生から学ぶも良しですね。
「先生、今回も楽しい講義、ありがとうございました。」次回も楽しみに待っています。
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